第85回 HITOTSU学公開講座 (2013.6.9)

先月からスタートした公開講座リバイバル教育シリーズ「孫子の兵法」は、第2回目を迎えました。メイン担当講師である内海講師より、今この時代を生きる人間として、自分の人生や人間関係、家族、企業組織、社会などの未来を明るくするために、この孫子の兵法のエッセンスをぜひ取り入れてほしいという話がありました。

なぜ今、孫子の兵法をHITOTSU学の解析を通して学ぶ必要があるのでしょうか。
それは戦争の性格と構図のパラダイムシフトが起きるタイミングだからです。
孫子の兵法が作られたおよそ2500年前の時代は、軍隊を運用し領土を広げていくことでした。資本主義プレートでは企業を運営し、富を蓄積していくことにパラダイムが変化しました。そして、HITOTSU学では新しい戦場は創場・心場(自分の意識空間)への変化ですあるとお伝えしています。Ego自分(人間)や考えに勝つことによって、自分の意識空間をいつもスッキリ状態(出発の勝利)にすることができます。

「心の経営」「人生の経営」ができた人間が感動のアートを演出・創出する感動パターンの衝突が始まるのです。しかし、「5感覚脳」を基準点とし、「自分と自分以外」という分け方で「この体だけが自分である」として、錯覚のアイデンティティの思い込みをしている状態ではいつもスッキリ状態(出発の勝利)を得ることはできないばかりか、人間関係の摩擦衝突が終わらず、家族の経営、企業組織などの経営が困難になります。

前回お伝えした第一「計篇」、第二「作戦篇」、第三「謀攻篇」のポイントを振り返りました。詳しい内容をご覧になりたい方は、先月の開催レポートをご覧ください。

今回は新たに、第四「形篇」、第五「勢篇」、第六「虚実篇」、第七「軍争篇」をお届けいたしました。

まず、第四「形篇」と第五「勢篇」は、表裏一体のため切り離して語る事はできない内容です。一般的な解析としては、まず自らが勝つべくして勝つという絶対不敗の態勢の形をとり、個人ではなく軍全体の勢いによって、一点集中の勝負で勝つ事と語っています。

HITOTSU学では「どんな自分になって(形)、何をするのか(勢)」という「アイデンティティ革命」が重要なキーワードであると解析しています。

アイデンティティ革命とは、「自分のイメージ・自分・考えに勝利した状態」であり、一度明確に勝利したら永遠に負けないイメージ革命です。
「出発の勝利」、「I amの変化が可能」、「ALL-WINのパラダイムへ」をという観点を加えてお伝えしました。

第五「勢篇」では、その出発の勝利を得た個人の新しい生き方が「個人から場(field)」にパラダイムシフトします。
個人主義、全体主義の限界を超え、Win-Win,
All-Winの社会を実現化するために「組織・集団・場を統合させる共通のVVPP(ビジョン・価値・目的・プロジェクト)」と「時代と歴史に勝利する、人類大統合のビジョン」を持つことが重要であるとお伝えしました。

第六「虚実篇」での一般的な解析は、「敵軍の行動を自由に操りながら、敵と対峙するときの相対的優位性を確保しながら、実をもって虚を撃つ」と語っています。
HITOTSU学の観点からみると、虚実篇のキーワードは「主導権」です。
では、完全な主導権をとるには、どうしたらよいのでしょうか。
それが「観点の次元上昇」です。つまり、全ての存在を存在させ、変化・運動・移動させる力そのものになることが「究極の主導権」を得ることになるとお伝えしました。

第七「軍争篇」の「軍争」とは、戦場で敵より先に到達し、有利な態勢で戦闘に入ることを競う行為です。この第七篇では敵より遅れて進発しながら、敵軍に先んじて戦場に到達する戦術を説いています。しかし「そもそも争いの原因とは何か?」「そしてその原因に勝利する方法は?」については説かれていません。
HITOTSU学での軍争篇のキーワードは「迂直の計」です。「一番近い道は、一番遅い道であり、一番遠い道が、一番速い道である。」と語っています。
「迂直の計」とは、従来のように戦争や争いに勝利する技術や謀略ではなく、戦争や争いを生み出す根本原因である「人間のエゴ意識(考え・感情)」に勝利するを案内するものです。そのためには「心路」を開拓しなければいけません。
真の「迂直の計」とは、一番遠くにみえる「心路」を行く道(迂)が、「今ここが最高の自分」になる一番速い道(直)である」とお伝えしました。

今回も多くの皆様のご来場、誠にありがとうございました。
第3回は、7/13(土の開催です。次回もどうぞご期待ください!

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