HITOTSU学と『孫子の兵法』シリーズは、いよいよ佳境に入り残り2回となりました。今回はこれまでの振り返りと、最終第十三篇を取り上げました。
まず、HITOTSU学の概論をお伝えしました。HITOTSU学は、脳の認識だけに固定された観点から、脳の認識を超えた「観点の次元上昇」の獲得を可能にし、新しいライフスタイルを案内します。
そして、なぜ、孫子の兵法を取り上げるのか。科学技術が高度に発達した現代は、ロボットの登場が人間の存在意味を脅かすような文明大転換の時代だと言われています。このような時代状況に最も必要とされる能力は、パラダイムシフトを起こす「開拓力」です。それを孫子の兵法を通して学ぶことができるのです。
前半では一篇から十二篇までの振り返り、後半から第十三「火攻篇」へと入っていきました。
火攻篇は、火攻めの戦術を述べると共に、戦争に対する慎重な態度の必要性を説いて、十三篇全体を締めくくる篇です。国に利益をもたらさない軍事行動はするべきではなく、特に、心情(激情や怨念)を理由にするべきではないというのです。なぜなら、心の動きは元に戻っても、死人や亡国は戻らないからです。
では、HITOTSU学の観点から、現代の私たちの日常に当てはめると解析はどうなるのでしょうか。
まず、孫子の兵法が書かれた2500年前と現代とでは、戦いの場が戦場から市場へ、そして心場へと変遷しています。それに伴い、戦いの性質も変化していることに気付くことが大切です。これからの戦いは、軍隊運用を通した領土の獲得でも、企業運営を通した富の獲得でもなく、自分の中の戦い、すなわち「今ここ、最高の自分になる4次元思考と5次元思考の戦い」です。
“火”で何を燃やすのか。それは一人ひとりが持っている判断基準です。孫子の兵法の本質は、人間の5感覚脳が見せる錯覚から目覚め、今ここ最高の自分で生きること。それは“火”によって判断基準を1つも残さず0にすること、すなわち「観点の次元上昇」です。
今は、本当の自分と出会う「第2の誕生」ができる教育革命が必要な時です。今までのように“モノ”を変化させることではなく、これからは”観点”を移動させること。わびさび美学を持つ日本文化だからこそ、この新しいチャレンジができると、Nohさんは言います。
ここ最近、新聞などのメディアで日本の国家破綻について取り上げられていますが、毎年赤字予算の日本国家は、このままの状態だと国家破綻する可能性が極めて高い見方があります。仕事場が減り、貧富の格差が大きくなり、13年連続で自殺者が3万人を超え、生きる意味価値がわからない。多様な危機が目に見える形で押し寄せています。
しかし日本には、明治維新と戦後復興という2度の危機を乗り越え大成功を収めた経験があります。危機をチャンスに大反転させることができるのが日本文明であり、68億人の人類全員が幸せになれる道をリードできるのです。孫子の兵法にはその要素全てが入っています。
日本の良さ、日本の強さがわかるからこそ、Nohさんは韓国人でありながら日本のミッション“JAPAN MISSION、JAPAN DREAM”を15年間一貫して語り続けるのです。
次回はついに「孫子の兵法」シリーズは最終回、質疑応答を通したまとめとなります。孫子シリーズに初参加の方も安心してご参加ください。
今回もお越しくださいまして誠にありがとうございました。
次回4月10日(土)に皆さまとお会いできることを心より楽しみにしております。