第92回 HITOTSU学公開講座 (2014.1.18)

今回から、公開講座リバイバル教育思想シリーズ「十牛図編」全3回シリーズが新たにスタートいたしました。2011年に7回にわたりご好評を頂いたシリーズ講座を、今回からリバイバル編として開講させて頂きました。

今の時代を生きる上で、約2500年前に描かれた十牛図をHITOTSU学(観術)が解析することで、どのように役立てることができるのかをみなさんと一緒に考えていきたいと思います。

今の時代を生きるにあたり、時代に対する色々な捉え方があると思います。私たち人類は、農業社会、産業社会という2つの大きなプレートチェンジを経験してきましたが、今私たちの現在地は産業社会プレート上のギリギリの所にあり、このままの方向性には道がありません。

なぜなら次々と発展する科学技術と反比例するが如く、人間の心の豊かさやつながりが希薄になっているアンバランス状態になっているからです。これを車の車輪に例えてみれば、片一方の車輪だけが大きくて、もう片一方の車輪は小さいようなもので、前に進むことが出来ず、グルグルと同じところを回り続けることしかできません。
車輪を科学技術と人間の意識として例えるなら、科学技術だけが急速に発展してしまいそれを使いこなす人間の意識の進化がおきないままでいるということです。

今まで人類が生まれてから500万年の歴史を経ていますが、多くの学問・思想哲学が出来て、科学技術が開発されましたが、未だに人はエゴや利益のために人を殺し、人から奪い、人をジェラシーするのです。

飛躍的に発展しすぎた科学技術と未だに幼い子供のような人間の意識のアンバランスの状態をどうすれば解決できるのでしょうか。それは、小さい車輪を一瞬で大きくすることです。この片一方の車輪である人間の意識を飛躍的にバージョンアップさせることが出来るのが観術です。

それでは今を生きる私たち一人ひとりがどのような現在地にあり、どんな状況に陥っているのでしょうか。

私たちは暗記言語を元にした考えの走る道に掴まれている状態にあります。自分自身で考えた事は一度もないと言っていいほど、覚えこまされてきた言葉、意味、因果論につかまれて、「AならBだ」という考えの走る道が作られます。

この考えの走る道から自由になることが観術の目的です。自分がつかまれている考えの走る道から自由になること、これをALLZERO化と言っています。

固定された考えを展開していることがいかに危ないことなのか、この問題意識をお伝えしました。

では、ZERO化するにはどうしたらよいのでしょうか。
ここには今までの教育では越えられなかった限界があります。
私たちは物事を考える時に脳を使いますが、この脳に独特な特徴があるのです。
1、部分だけをとる
2、違いだけをとる
3、過去とつなげてとる
4、有限化してとる

私たちはこの認識の癖を持った脳を通して現実世界を認識しています。そして、私たちはこの不確実な現実世界を真実だと思って生きてきました。

人生の長い道をボタン100個くらいあるシャツと例えてみましょう。正しいと信じて一つ一つボタンをはめてきますが、ある時やり直しをしないといけない事に気づきます。実は産まれた瞬間からボタンの掛け違いが発生しているのです。

「人間5感覚脳で見ている現実世界が本物だという大前提」で出発するという第一ボタンの掛け違いがあるのです。脳の認識から出発して、第一ボタンの掛け違いから起きていて、何のために生きていて、わからないまま生きている人間の現在地があるのです。

ですから、世の中の価値観に合わせて、親や先生が言ったことを鵜呑みにして実行しようとします。私たちは脳に観点固定されている問題を明確にクリアする必要があります。知っている世界から自由になることを観術ではALLZERO化といいます。

観点固定の問題をクリアするALLZERO化によって、観点の次元上昇が起きていくことで、人間一人ひとりの尊厳の力が開発され、尊厳溢れる個人同士が連帯して、新しい社会、新しい時代を作っていきたいのです。

「十牛図とは」

十牛図とは、禅の悟りにいたる道筋を牛を主題とした十枚の絵で表したもの。十牛禅図ともいい、もともと図は十ではなく、道教が八つの図を描いたのが始まりでした。そして、中国の禅僧の廓庵(かくあん)によって2つの図が追加されました。
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牛は人間にとって、一番大事なものの象徴として描かれています。図が描かれた時代は農耕社会で、牛は無くてはならない存在でした。真理を牛になぞらえて、真理(牛)を探しに行くという10枚の絵が描かれました。

HITOTSU学(観術)開発者であるNoh Jesu氏は、これにもう1枚を追加して、十一牛図として解析しています。
HITOTSU学(観術)では、正しい問題意識を持つ事が正しい悟りの道であると伝えています。まず、人間の現在地を明確に知らなければ本当の悟りの道は開かないのです。

0番目の絵は、今まさに牛が逃げようとしていますが、肝心の家の人が寝ている状態です。これは自分の一番大切なものが離れていることに気付いていない様子を表しています。そして、寝ているだけならまだしも夢を見て、その夢が夢だと気付かず、現実だと思っています。
これを仏教で表現すれば、六道輪廻の世界といえます。六道輪廻は死んだ先の話ではなく、歴史や一人ひとりの生き方に対して繰り返し起こっていることを表しています。
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今回は、十牛図の恋愛バージョンをお送りしました。すべての人にとって、どんな人と出会って、関係性を構築していくのかはとても重要な問題です。今回はこのテーマを取り上げて、皆さんと共に整理をしていきました。

1・尋牛

「赤い糸を探す決断」
家から出て牛を探していくことは、例えるならば、「懇切な意志」です。意志があってそこから全てが生まれます。ですから、恋人(パートナー)を見つける時に出会いたい意志が必要なのです。
そして、自分はどんな恋人(パートナー)が欲しいのか?にフォーカスがきます。曖昧なイメージを明確にするために一般的にするものとして、「か・書く」「き・期日を決める」「く・口に出してみる」「け・計画を立てる」「こ・行動に移す」というものがあります。これを「3D(Dream・Design・Delivery)ライフ」と観術では言っています。しかし、これだけでは実現するために困難であることに気付きます。多くの失敗を重ねる中で足りないものが明確になっていきます。

2・見跡

「時代が要求する自分自身のID・規定・未来価値を発見。」
この段階では、今までの自分では理想の恋人(パートナー)に出会えないことに気付き、自分自身のブランド化を通して恋人(パートナー)を獲得していく必要があることに気付きます。
それには自分自身を規定(Define)することです。規定(Define)した先にあるのが発見(Discovery)です。旧い理解方式である今までの考えの走る道に掴まれている自分自身を変化させる必要があることに気付くことです。
さらに、孫子の兵法での第四「形篇」、第五「勢篇」をHITOTSU学で解析した「どんな自分になって(形)、何をするのか(勢)」という「アイデンティティ革命」ともつながる重要なキーワードであるとお伝えしました。

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3・見牛

「出会いの達人(表)=質問の達人(裏)」
表面的な出来事の話だけを質問するのではなく、より相手の深い内面を引き出す質問力、そして命がけで聴く傾聴力、それに対して称賛することが大事です。こうすることで多様な人間関係を構築できる人間力・人間関係力を持つ事もでき、自分の周りに恋人(パートナー)の候補となる多くの人の輪が増えていくことでしょう。

4・得牛

「表現、論争の達人」
牛を捕まえられる段階を例えてみれば、仲間・友達を得ていく段階です。聴いてばかりではなく、自分も相手に発信する必要があります。論争は戦いとは違います。戦いは相手を一方的に制圧する行為ですが、「論争」は判断基準の違う相手との違いを無くして、相手と仲良くする行為です。
そして、論争には3つあります。過去論争(責任所在)、現在論争(価値)、未来論争(ビジョン)。過去論争と現在論争はぶつかりやすくなってしまいますが、この中の未来論争は理想とビジョンを共有することで相手との違いが溶けていきます。論争している間は暴れ牛ですが、自分と相手との差が解けて、理想の未来が共感共有できたら次の段階に行きます。

5・牧牛

「連帯の達人、同志化、疎通交流役割の達人、分担の達人」
論争して、次に目指すのは、自分と相手の共通のVVPP(Value・価値/Vision・ビジョン/Purpose。目的/Project。計画)の創出能力です。

6・騎牛帰家

「多くのつながりの中でパートナーGET!」
これからの時代は個人で生きる時代ではありません。本当の恋人(パートナー)を得るためには多くの人と出会っていく事が重要です。そして、多様なつながりを持ちながら、時代・歴史の意志とつながっていくのが重要な時代です。

7、忘牛在人

「Win-Win,All-win 真理の道」
VVPPが一致しないままで我慢を重ねていては恋人(パートナー)との関係性はうまくいきません。お互いのVVPPを理解し合い、共通のVVPPを持ち、なおかつ今の時代とつながったVVPPであることが真理の関係性なのです。

8・人牛倶忘

「結婚=Smart Life Style」
真理の関係性であるパートナーとつながって生きるときには、現実のどんな状況にも惑わされず、究極のモデルとしての生き方を現実化して生きることができます。まっすぐにVVPPに向かって共に向かっていける、現実を超越した最高のパートナーシップが発揮されます。

9・返本還源

「名門大家誕生(家庭のブランド化)!」
成熟したパートナーシップのもとにもたらされる、新しい命。子供を授かることの意味と価値を充分に理解し、親子の関係性をさらに次元上昇させ、次の時代を作っていく未来を見据えた生き方の構築をしていけます。

10・入鄽垂手

「恒久世界平和に貢献」
どんな人間になって、何をするべきか。個人の生活レベルの生き方を脱し、時代に必要とされる人生を生きながらパートナー、そして未来へつながる子供をも生み出していく。その生き方そのものが教育です。自らの生き方を通して、社会の次元上昇を案内していきます。判断基準の違いを強制的に同じにさせようとするだけのファシズムの社会ではなく、人間の一人ひとりの尊厳の力や個性の花が溢れる社会です。

 

人間の生きる意味価値は3つあります。
1、「未熟と出会う」。
2、「未熟を超えるソリューション(解決)発見」
3、「人間の集団知能に貢献すること」

「人間は自分自身が何者なのか?どこからどこまでが自分なのか?」などの本質的な課題に対して、人類500万年間ずっと明確に定義づけされず、解決に至ってきませんでした。
脳が見せる境界線を基準として、私たちは自分と他人は分離しているものと思い込んできました。この状態では「自分が何者なのか」「何をすべきか」もわかりません。規定の曖昧さが不安の原因なのです。その不安を解消しようと、人のマネをしてみたり、世の中が価値ある事と言っていることをしています。

本質的に自分自身を知るためにはどうすればよいのでしょうか?
それには、まず「人間とは何か?」を知る事です。
そして、「人間を作ってきた教育・時代とは何か?」を知る必要があります。
そして、「教育・時代を作ってきた歴史文明とは何か?」を知る必要があります。
そして、「歴史文明を作ってきた宇宙自然の秘密とは何か?」を知る必要があります。
そして、「宇宙自然の秘密を知るためには究極の悟り」を知る必要があるのです。

このように1人の人間である恋人(パートナー)と出会おうとすることと、究極の悟りを知ることと直結しているのです。

ですが、現代人は暗記言語を覚えるだけで作られた考えの走る道に掴まれてしまい、人間としての尊厳に溢れず、自己アイデンティティが小さくさせられて生きているのが大変もったいないのです。

特に、日本の良さ、日本の魂を具現化できる観術のコンテンツを、ぜひ一人でも多くの方に知ってほしいと思っています。

2月8日には観術開発者であるNoh Jesu氏が登壇する「Needs Revolution Movement With Dream和Project」というイベントがあります。
「始めよう、今ここ幸せ尊厳宣言!」2013年の福岡全体を巻き込んだイベントを終え、今後も全国を巻き込んだムーブメントを2014年は東京から開催していきます。未来に希望や夢を持って、自信に満ちた人たちが溢れる希望の社会が始まります。これからの新しい社会を一緒に考え、一緒に創造していくムーブメントであるNR Movementにぜひご参加ください!

今回の講座では、原理から見た十牛図の本質的な解析と共に、日常的な問題解決にも十牛図を活用しました。来月のテーマは「不安解消」です。

ぜひ皆様、今ここの生き方を変化させていくきっかけとして共に学んでいきましょう。来月も皆様とお会いできることを、スタッフ一同心よりお待ち申し上げております。