第61回 HITOTSU学公開講座 (2011.6.4)

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「孫子の兵法」を活用した21世紀企業の経営戦略シリーズ最終回は、HITOTSU学の観点から解析する孫子の兵法を活用した企業経営全般と、参加者の皆様からの質疑応答でした。

先ず、現代になぜ孫子の兵法が必要なのかという背景からスタートしました。現代は夢やビジョンが持ちにくく競争の激しい時代です。インターネットの普及により情報知識は溢れ、その情報を整理整頓して未来を予測し、チャレンジすることは困難です。チャレンジしようとしても、目標計画を立てることも容易ではなく、立てた目標に向かってやり続けることは更に難しい事です。やり続けようとしても、自分と意気投合する人と出会い、裏切らない人間関係を築いていくことはもっと難しいし、その最高の人間関係が出来たとしても、夢が成就するとは限りません。一瞬間成功してもまた努力し続けなければならないという、競争の激しい社会が現代です。

その厳しい競争の中で其々の判断基準を中心に生きていますが、人間は未熟な状態で生まれますので、0才~6才の間に形成する無意識の判断基準には自己否定が多く、世界人対する不信や他人否定を持ちやすいのです。その判断基準は未熟さだけでなく、皆違うという異質性を持っていますので摩擦や衝突、孤独や鬱、自殺、他殺の問題まで引き起こしてしまいます。

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3.11が起きて新しい方向性とエンジンの必要性が叫ばれる中、「どういう日本をつくりたいのか」という夢やビジョンを持つことができないのが、今の日本の現状です。
Like to~、Love to~、Hope to~などの皆がやっていることや、今までやってきたことをパッと見て持つ夢は供給過剰で、互いの夢やプランに引っ張り合い、協力できない状態になってしまいます。この閉塞された状態を突破する為には「人間だったらどう生きるべきか」、誰もが納得できるファイナルアンサーを土台とした、69億人が共有することができる普遍的なビジョンが必要です。そこに役立つのが、HITOTSU学が解析する孫子の兵法です。

孫子兵法13篇の解析は、過去のレポートをご覧ください

後半の質疑応答では、学術(知の完全生)の限界を補完することができる、観術(知の不完全性・無知の完全生)が開く新しい時代の可能性や、消費者が主人公のスマート時代にどのような商品やサービスの提供が必要になるのか、また、感動があふれる、愛があふれる、今ここスッキリの本物の民主主義を世界に広げていく日本のミッションなどについて語りました。その時間では収まりきらないほどの沢山のご質問をいただき、Nohさんも参加者の皆様も終了が名残惜しい程の盛り上がりでした。

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「孫子の兵法」を活用した21世紀企業の経営戦略シリーズは、今回をもちまして終了いたします。沢山の皆様にご来場いただき誠にありがとうございました。
次回からは、教育思想シリーズ第6弾「HITOTSU学と十牛図の世界」がスタートします。人間が中心の社会に向けて、共に新しい生き方を創り出していくきっかけの場として、スタッフ一同、皆様のご来場を心よりお待ちしております。