第62回 HITOTSU学公開講座 (2011.7.10)

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教育思想シリーズ第6弾―HITOTSU学と『十牛図』の世界が開講しました。今月より7ヶ月間にわたり、全7回シリーズでお伝えしてまいります。第1回目である今回は、十牛図の全体像と、なぜ現代に十牛図の解析が必要なのかについてお話しました。

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十牛図は禅の悟りにいたる道筋を、牛探しを主題とした十枚の絵で表したもので、十牛禅図ともいいます。真理を追究する修行僧が悟りを得て、「求道・得道・成道」に到達するプロセスを表現しており、次のようにみることができます。

1.尋牛(じんぎゅう)-牛を探そうと志すこと。悟り(牛)を探すけれど、どこにいるかわからず途方にくれた姿。
2.見跡(けんせき)-牛の足跡を見出すこと。足跡とは、経典や古人の公案、禅問答。
3.見牛(けんぎゅう)-やっと牛の姿がみつかること。優れた師に出会い「悟り」が見えた状態。
4.得牛(とくぎゅう)-牛の弱点である鼻輪を使って、牛を捕まえるのに成功すること。
5.牧牛(ぼくぎゅう)-牛を手なずけること。悟りを自分のものにするための修行。
6.騎牛帰家(きぎゅうきか)-牛の背に乗って、家へ向かうこと。
7.忘牛存人(ぼうぎゅうぞんにん)家に戻り、牛のことも忘れること。
8.人牛倶忘(にんぎゅうぐぼう)-全てが忘れ去られ、今までイメージした世界が無に帰一されること。
9.返本還源(へんぽんげんげん)-現象と本質が2つではない究極の意味態であり、理事無碍法界(りじむげほっかい)の段階。
10.入鄽垂手(にってんすいしゅ)-現象そのものが全て真理であり、究極の関係態、事事無碍法界(じじむげほっかい)の段階。

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今回は、1.尋牛、家を出て牛を探す前の段階を中心に解説しました。家の中に居て、牛が居なくなっていることさえも気づいていない段階です。これは目先の生活で精一杯で忙しい、多くの現代人に当てはまる状態です。
この状態は仏教では六道輪廻という形で語られています。

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人間の宿命的課題である判断基準の問題(1皆持っている2皆バラバラ3同じにしたらもっと問題4不完全5無意識で完全だと思い込んでいる)が解決できていない状態です。
この中をグルグルまわっている状態では、個人を中心とした3D(Dream,Design,Delivery)の生き方で、小進化(人間そのものを変化する技術ではなく、物を変化させる技術)しか得ることができません。

これからの時代は、判断基準と判断基準がぶつかり合う修羅界の時代に入ります。無知の完全性を土台にした絶対的な和が必要な時代です。放射能国家とレッテルを付けられた日本に必要なものは、物つくり技術の小進化ではなく、事(人間)つくり(人間の尊厳性を体感させる)大進化の技術です。

その事つくりで、世界69億人に価値・感動を提供することが、日本が団結していく道だと思います。家を出る勇気さえあれば、全宇宙が協力をします。全世界から愛され、尊敬される日本から、アジアの時代。アジアから全世界のルネッサンスをつくっていきましょう。

次回以降は、どのように真理を悟っていくのかを語られている10段階を道具に、日常生活の問題解決ともつながった十牛図の世界を見ていきたいと思います。

本日は本当に暑い中、ご来場いただきまして誠にありがとうございました。Noh Jesuはじめ、スタッフ一同御礼申し上げます。来月も皆様のご来場を心よりお待ちしております。

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